

私が痛風であることを知っている人たちは、ちょっと脚に痛みがあると「これって痛風かな?」とよく聞いてきます。
痛風の痛みは歩行困難になるほどの激痛
痛風の痛みは尋常な痛さではありません。
歩けないくらいの痛みです。
ただし、痛みがあるからといって痛風とは限りません。
血液検査をして初めて痛風であるかどうかがわかります 。
一般的にいう痛風とは、「痛風性関節炎」という症状のことを指します。
痛風の原因となる体内の物質である「尿酸」は針状の結晶で、プリン体を分解した際に生じます。通常は体外へ排出されますが、体内で過剰に尿酸が生産されたり、体外への排出が低下してしまうと、血中にたまってしまいます。
もともと尿酸は水に溶けにくい物質で、ナトリウムと結合する性質を持っています。尿酸とナトリウムが結合してできた物質が「尿酸塩(尿酸ナトリウム)」と言う結晶になります。
この憎っくき尿酸塩が、脚の関節にたまりやすく、発作(痛み)を起こす原因になっています。
関節液中に尿酸塩がはがれ落ちてしまうと、白血球が異物と認識して攻撃します。そのときに白血球は「生理活性物質」というものを放出します。この生理活性物質というものがくせもので、これが毛細血管を拡張して血流を多くし、痛みが発生します。
またヤラしいことに生理活性物質は他の白血球を呼び寄せてしまい、連鎖的に発作を引き起こしてしまうため、激しい痛みを生じます。
一連のメカニズムはこんな感じです。
プリン体分解により尿酸生成
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尿酸の過剰生産や排泄がうまくいかないとナトリウムと結合(尿酸塩)
↓
関節液中にはがれ落ちると白血球が攻撃
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白血球が生理活性物質放出
↓
血流量増大
↓
痛み
痛風は症状の名称であることを前述しましたが、痛風を含む次に示す症状を総称して「尿酸塩沈着症」といいます。
・痛風性関節炎(いわゆる痛風発作)
・痛風結節
・尿路結石
・痛風腎
痛風といえど、あなどれません。(汗)