脂肪はエネルギーになります。
つまり、筋トレのパフォーマンスに影響を与えるってことです。
だから、痩せてる人よりも太っている人の方が力もち。
ということは、筋肉よりもつきやすい脂肪を先に増やしたほうが良いのか?と思ったりするかもしれません。
「脂肪増→筋トレ→筋肉」てな構図。
こういう考え方もありますが、人によっては健康リスクが伴います。
特に痩せやすい人は脂肪がつきにくいにも関わらず、無理やり太ってしまうと生活習慣病になりやすくなる、てことです。
筋肉を増やすには脂肪が先か、筋肉が先か。
今回は、その部分に焦点を当ててみます。
結論から言うとバルクアップ優先
冒頭でもお伝えしたように、やたらめったら脂肪を増やしてしまうのは、体への負担になってしまいます。
脂肪は確かにエネルギーになりやすいんですが、脂肪が筋肉に変わるわけではありません。
そうそう、ここで改めてお伝えしておきますが、物理的に筋肉が脂肪に変わったり、脂肪が筋肉に変わったりすることはありえないので、覚えておいてくださいね。^^
筋トレを中止すると、筋肉が衰えて人によっては脂肪が増えてしまうためにそう考えてしまいがちですが、筋肉から脂肪へ「変化」するわけではないってことです。
話を戻しますね。
筋肉増強を目的とする場合、基本的には筋肉、つまりバルクアップを優先しましょう。
これは、特に痩せている人(痩せやすい人)の場合に言えることです。
痩せている人が、太るために脂肪を増やそうとしても、なかなか増えません。
それでもなお、太ろうとして高カロリー摂取を続けると、脂肪が徐々に付き始めるんですが、健康リスクが高まります。
また、食べたものの多くが外に排出されてしまうので、効率的ではないんですね。
だから、やはり筋肉重視で筋トレと食事を行い、結果的に伴って付いてくる脂肪は、それほど気にしなくても良いと感じます。
もし、脂肪がついてくるのが気になるのであれば、そこから脂肪を落とす減量を始めれば良いんです。
逆に、太っている人の場合も同じです。
基本的には、筋肉を付けることを重視します。
太っている人は、痩せている人よりも筋トレのパフォーマンスが高いはずなので、ガッツリ筋トレに取り組めば良いです。
そうすれば、徐々に脂肪も落ちていきますから。
もちろん、ただ筋トレをやるだけではなく、食事の内容に気をつける必要があります。
これは、痩せている人も同じですけどね。
もっと簡単に言えば、筋肉を重視した筋トレを継続すれば、痩せてる人も太っている人も標準の体重に近づき、そこから筋肉によって体重が増え始める、ということです。
これが基本だと、私は考えます。
脂肪による急激な体重増は良くない
なんでもそうですが、「急」のつく変化は良くないです。
ここでは、急激に太ったり、急激に痩せたりすることを指しますが、やっぱり体には相当な負担になります。
そんな変化が体に起こると、病気になってしまったり、リバウンドしたりするわけです。
だから、1ヶ月で10kg以上も増減するのはちょっと怖いかな。
基本的には1ヶ月で±2kgの増減が目安です。
そのくらいのゆるい増減であれば、体への負担も少ないし、長期的に維持しやすいと感じます。
でも、ライ◯ップなんかでは、急激に体重を落とすことを売りにしているように見えるけど、あれって大丈夫なんだろうかと考えてしまいます。(笑)
2〜3ヶ月で急激に減量した有名人がCMに出てますが、あの体型を維持できている人って、どれくらいいるんだろう?
ライ◯ップは、一般の人からすれば筋トレ自体がかなりハードなはずなので、継続するのが難しいような気がする。
痩せるまで筋トレすれば良いなんて考えてると、やっぱり元に戻る気がします。
その場合、何十万円も払ったお金が水の泡に。。。^^
品質の良い食事内容に
筋肉をつけて太りたいからといって、カロリーを考えずに好きなものばかり摂取するのは良くありません。
好きだからといって、ラーメンやカツ丼ばかり食べていると、筋肉としての栄養素が不十分なだけでなく、体に過剰に不要な成分も摂取してしまうからです。
筋肉のもととなるのはタンパク質ですが、体に吸収されるタンパク質の量は少ないんです。
だから、摂取する内容は、量より質。
できるだけ高タンパクで低カロリーな食事と間食。
私の経験からすると、私自身は痩せやすい体質なので、食事の量より回数を増やして、かつ品質の良い内容にするのがベストでした。
3食の食事は、タンパク質メインだけど基本的には普通です。
加えて、プロテインやバナナ、おにぎりなんかの間食を1日2〜3回入れる、てな感じですね。
これであれば、空腹時間がほとんどないので、筋肉の分解が起こりにくい。
なぜ筋肉の分解が起こりにくいのかというと。
食事により栄養(この場合、特に炭水化物)を摂取すると、消化酵素により血中グルコース(血糖)ができます。
血中グルコースが吸収されると、代謝によりATP(アデノシン三リン酸)が作られます。
このATPがエネルギーになるわけです。でも、血中グルコースがなくなると、ATPを作るために、今度は筋肉からグルコースを補充しようとするんです。
これがつまり「筋肉が分解される」ということ。
空腹状態というのは、血中グルコースが不足しやすい状態になっているため、筋肉が分解されやすくなる、ということです。
だから、筋力トレーニーは、できるだけ空腹状態を作らないように心がけたほうが良いってことですね。
目標設定の重要性
そして最後に重要なことをお伝えします。
筋肉で筋肉増強を目指すにしても、何の目標も設定せずに筋トレをするよりも、ある程度の目標を立てて筋トレしたほうが、はるかに実現性が高いのです。
毎回、ただ何となく筋トレしていても、おそらく筋肉が増える伸び率はそれほど高くなりません。
でも、きちんと目標設定していれば、それに向かって筋トレをすることになるので、より効果は高いと感じます。
例えば、半年後を目標に、体重◯◯kg、挙上重量◯◯kg、と設定する。
これだけで、半年後には目標を設定しない場合に比べて、格段に結果が変わってきます。
とは言っても、意気込んで「目標に近づかなければ」と考える必要はないんです。
目標を設定することが重要で、あとはその目標を紙に書いて眺める、その程度で良いんです。
そうすれば、頭の片隅にその目標がインプットされますから、意識せずともその目標に近づこうと脳が判断し動き始めます。
だから是非、目標を設定してみてください。
ということで、今回のテーマ内容をまとめますね。
- 筋肉増強を目指す場合、痩せていても太っていてもバルクアップをメインに考える
- 体重は緩やかに増減させ、月に±2kgがベスト。急激な増減は良くない
- 空腹時間を作らないように、食事回数を増やす
- 目標設定をする
こんな感じですね。
筋肉は、そんな急激に簡単に増えないので、しっかりと目標を立てて筋トレに励んでみてください。
半年後に、それは結果として現れるはずです。